今年も春の手作り酵素の季節がやってきました。
なんちゃって酵素ではなく、自然治癒の本質を追究する方の家庭文化として、しっかり残していきたい知恵だと感じています。
航海の軌道のように、長年お作りの方でも少しずつ作り方がずれていくことがあります。
元祖・手作り酵素の開発元である十勝均整社さまの通信にあった復習コンテンツを転載させていただきます。
初体験の方も、ベテランの方も、仕込む前にご一読いただけると幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
今日も好き日をお過ごしください。
いつもありがとうございます。
京・手作り酵素の会
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蓋然的に考える手作り酵素
春の手作り酵素の基本!
十勝均整社通信
2023年春号より
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鑑然とは──たぶんそうであろうと考えられること。ある程度確実であること。今必然。科学者ではなく一生活者としての立場からの発想。
今から50年以上前に、十勝均整社の会長、河村が自分の肝臓を治すために考案したものが「手作り酵素」です。河村の生活基盤が、十勝帯広ではなく、大都会・東京だったら、手作り酵素の完成はなく、おそらく河村自身も、入院生活を余儀なくされ、一般的な病院に通う患者さんのように、健康に不安を抱えながら、暮らしていたかもしれません。兎にも角にも、十勝で春になると一斉に芽吹く山野草を見て、そこから着想を得て手作り酵素が生まれました。
そして「秋の酵素」、さらには青梅などの「単品の酵素」と繋がり、開発の過程では、昆布を主成分とした「海の精」、そして発酵を助ける「響魂」が作り出されました。
その間、多くの人のロコミや、実際に手作り酵素を仕込み、使ってみた人たちの実体験を伴い、十勝帯広で生まれた手作り酵素は全国各地に広がり、現在に至りました。
十勝均整社は今年で設立37年となりますが、会社設立の数十年前から、蓋然的に独学で手作り酵素を考え、試行錯誤を繰り返し、手作り酵素を完成させた、河村のマンパワーには本当に頭が下がります。
これらの「手作り酵素の歴史」や「海の精や響魂」などについては、春の手作り酵素講習会で詳しくお話しさせていただきますので、興味のある方はぜひ講習会に参加してみてください。
さて本題に入ります。
均整社の代表の私が約10年前から、春と秋の手作り酵素の時期に、全国の代理店に出向き、講習会を開催していただいているのも、ひとえに河村が作り出した「手作り酵素の世界(観)」を、一人でも多くの人に知ってもらい、次の世代に繋げてもらいたいがためです。
手作り酵素を仕込んだことがある方なら、お分かりになると思いますが、誤解を恐れずに簡単にいってしまうと「材料を集めて、砂糖に漬け込めば、浸透圧の力でエキスが出る」と言うことです。
コロンブスの卵ではありませんが、エキスを抽出することだけを考えると、実に単純で明快なことです。
この簡単にエキスが抽出できる(それだけ満足していたのならば、河村は試行錯誤して手作り酵素を現在のカタチにはしていません)。
この客観的な事実だけで、均整社や代理店の講習会に一度参加した程度で、自己流に走り、中には自分が考案したという人も出てくることも多々ありました。
そのおかげか、当時の均整社には、自己流で仕込んだ手作り酵素がうまく仕上がらない、といった相談が多数寄せられていました。
中には白砂糖の量も適当だったり、黒糖を使ったり、春の酵素を午後から仕込んだりと、均整社の指導とはまるで違う方法で仕込み、怒り口調で電話が来ることもしばしば。
また訳もわからないまま、海の精を購入して、その後は押入れに何年も放置して、思い出したように問い合わせの電話が来るなんてこともありました。
せっかく手作り酵素を仕込むのならば、「美味しくカラダが元気になるものを仕込んで欲しい」そして「手作り酵素のこと理解して活用して欲しい」との思いから、参加者が少人数の小さな会場でも、十勝均整社として出向いて講習会を行うようになりました。
と言うわけで今回は、春の手作り酵素の仕込みの基本として、ここは絶対に外さないでくださいという箇所を挙げていきたいと思います。
未経験者は予習用、経験者は確認用として、お読みくだされば幸いです。
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①春の手作り酵素は
午前中に仕込み終えましょう
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植物は光合成によって、太陽の光を糖に変換して、人を含めた多くの生物が生存するためのエネルギーを作っています。
朝7〜9時頃の時間帯に光合成量もピークになると言われています。このタイミングに野草を材料にして酵素を仕込みます。
また野草の断面が空気に触れると、材料の酸化が進むので、午前中のうちに仕上げまで行いましょう!春の酵素仕込みは時間との勝負です。
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②野草や新芽は30種類前後は
入れましょう
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奄美大島の蘇鉄の実やフグの卵巣など、発酵という過程を経ると猛毒なものでも食べることができるようになります。
私も初めて手作り酵素を仕込んだ時には、野草のこともほとんどわからない状態だったので、比較的大きくて獲りやすかったトリカブトをかなり入れてしまった記憶があります。
それでも中毒症状が出ることはなく約30年たった現在も元気に過ごしています。
多少毒草といわれるものが入ってしまっても、材料の多様性と微生物による発酵のチカラで中和してくれるようです。
春の手作り酵素は材料集めが大変ですが、ここは手を抜かないで頑張りましょう、だからと言って、毒草とわかっているものを、あえて入れる必要はありません。あくまでも、知らないうちに多少間違って入ってしまっても大丈夫、ということです。
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③白砂糖(グラニュー糖)は
材料に対して1.1倍
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さすがに最近は少なくなりましたが、上白糖を製造する過程で、漂白していたり、化学物質を添加しているからカラダに悪いと思っている人がいるのが現実です。
ちなみに砂糖はビート(ビーツ)やサトウキビを精製してつくる天然の甘味料です。
※もしも帯広まで来る機会がありましたら、是非ともビート資料館にお立ち寄りください。館長のお話を聞くと、砂糖の理解がさらに深まります。
ビート資料館
https://www.sugarbeets-museum.com/
上白糖(グラニュー糖)を使う理由として、①浸透圧の作用でエキスを抽出するため。②微生物のご飯として。③長期間保存するため。などが挙げられます。
そして出来上がった手作り酵素は、単なる砂糖水ではなく、30種類以上の植物と土壌菌、海の精や響魂などの海のミネラル成分、そして自分自身の常在菌が調和した、まさにオンリーワンの液体の発酵食品となるのです。
ちなみに、手作り酵素を飲むと、糖尿病になるのではと心配される方もおられますが、私自身、一日あたり手作り酵素の原液を100mlほど飲んでいますが、一度も血液検査に引っかかったことはありません。
ですが、手作り酵素も飲むけど、ほとんど運動をしない、食事の量が多い、間食やお酒が大好き、甘いものが大好物、といった場合には血液検査で引っかかる可能性がありますので注意してください。
要は手作り酵素の飲み方と、普段の生活習慣が大切なのです。
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④響魂を入れるタイミング
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これはどうしてもと言う訳ではありませんが、響魂を途中で入れてしまうと、かなり手についてしまうので、理想としては、材料と砂糖を混ぜ終わった後、砂糖の蓋を作る直前に入れるのがおすすめです。
詳しくは、youtubeの十勝均整社チャンネルで確認してください。
ちなみに響魂の中のシリカゲル(乾燥剤)の封を切って一緒に混ぜてしまったという報告も過去にはありました。念の為、ご注意ください。
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⑤海の精は一週間後に入れる
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これもうっかりミスで意外と多いのですが、手作り酵素を仕上げるときに、搾りカス(残り福)が残ったままの状態で、海の精を入れてしまう人が毎年います。
探りカス(残り福)に海の精が残ってしまいますので、減してから海の精を入れてください。
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⑥多く寄せられる質問より
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Q1:春の手作り酵素の材料に畑の野菜を使ってもいいですか?
Al:春は自然に芽吹く野草や木の新芽で仕込んでください。あえて畑のものを使う必要はないです。生命が静かにそしてダイナミックに躍動する産物の山野草や木の芽で手作り酵素を仕込み、自然と生命現象を体感するとともに体の中で味わって下さい。
Q2:出来上がった、手作り酵素に砂糖の結晶のようなものが出てきます
A2:砂糖の量が少し多かったのかもしれません。飲む分には問題ありません。砂糖に関しては多くなっても甘味が増す程度です。多少多い分には問題ありませんが、少なかったり糖度の低い黒糖などを使って仕込むと、エキスは出ますが、味が薄くなり、酸っぱくなるのが早く、長期保存ができなくなるので注意してください。
Q3:5種類くらいの野草で作った春の酵素を、何個か後から混ぜて30種類の材料で作ったと考えてもいいですか?
A3:手作り酵素は30種類以上の材料と自分の常在菌のハーモニーで作るものなので、お勧めはしません。
Q4:どうしても自分で作らなければダメですか?
A4:手作り酵素は、自分で作ることに意味があります(常在菌、他人依存からの脱却など)。基本的には、自分で作って下さい。例外として、飲みたいけどカラダが不自由で仕込むことができない、飲んでみたいけど病気を患っていて明らかに、俗に言う善玉の常在菌が少なそうな人に限っては、サポートをしたり、菌の移植といった考え方で作ってあげることは問題ありません。
Q5:10kgに対して、間違えて海の精を720cc(20kg分)入れてしまいました。
A5:海の精が多い分には問題ありません。
Q6:「海の精」や「響」を使うのはなぜですか?
A6:詳しくは講習会でお話ししますが、前述したように、野草を刻んで適当な量の砂糖を混ぜても、エキスを抽出することはできます。
しかしながら、陸上の植物だけでは摂ることが難しいミネラルもあります。
そこで生命が誕生したと言われている海の中の昆布に目をつけて、足りない部分を補うために考えられたのが「海の精」です。
またレイチェル・カーソンの『沈黙の春』の様に、環境破壊によって弱った微生物を補い、発酵がスムーズにできるようにと考えられたのが「響魂」です。
河村の考えで作られたものですが、この2つで、海の素材と陸の素材が融合した、手作り酵素となります。
手作り酵素に関する質問は、最寄りの代理店もしくは均整社までお問い合わせください!
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手作り酵素の元「海の精」総販売元
https://tokakin.com/
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[終わり]
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弊会の仕込み会
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