こんにちは。
京・手作り酵素の会、小松です。
これまで約3年にわたってお伝えしてきた「仕込み会の参加費の最適化」を今年から実施させていただきます。
昨年(2025年)、野草酵素を軸とする手作り酵素を広めた河村文雄先生が天寿をまっとうされました。
先生はつねに、菌界と植物界と動物の一種である私たち人間がどのように共生していくことができるか?
このテーマについて、仁と義をもって向き合ってこられました。

その哲学を私たち、ふつうの生活者でも扱えるものとして結実させたものが手作り酵素です。
2010年にご縁をいただいて以来、日本各地でご指導いただいたことに心から感謝しています。
仕込み会の価格改定
手作り酵素は口伝が原則です。
そのためには仕込みを直接指導する人材が不可欠となります。
そこで仕込みにおける精度を保ちながら次世代につないでいくために、仕込み会の参加費の価格を改定させていただきます。
価格の改定は、数年かけて最適値に移行していきます。
手作り酵素の発展と、その担い手の持続可能性を考えての最適化です。
どうぞ、ご理解ください。
以下、その理由をお伝えします。
ご関心いただける方は、お読みいただけると幸いです。
これから「やり甲斐」のある仕事を創出していかれる、すべての業種にも該当すると私は考えます。
仕込み会の価格設定
約40年前に始まった手作り酵素は、これまで自身の病気を酵素で克服された方によって広められて(指導されて)きました。
その多くの方々の指導スタイルは、事業というよりも、自分や家族の命を救ってくれたことへのペイフォワード(恩送り)でした。
手弁当、つまりボランティアで指導される人が大半で、お金を徴収する場合でも、資料代や場所代として数百円から3千円ぐらいが相場でした。
文化の再現性を求めて
弊会はこれまでの約15年、その方針を尊重して仕込み会を開催してきました。
しかし弊会も指導させていただく立場として、技術的にはさておき、キャリア的に中堅どころとなり、次世代の担い手のことを考えるようになりました。
手作り酵素も今や、いろんな考え方や作り方が存在します。
宗教や文化がいろんな流派に分かれていくように、その知恵や取り組みの裾野が広がっていくことはすばらしいことです。
河村文雄先生が広めた手作り酵素も、これからいろんな解釈やアプローチが生み出されていくと思います。
でもいつの時代も、どんな文化でも、古神道や原始仏教のように、
- 源流を辿りたい
- オリジナルを学びたい
というニーズがあると思います。
弊会は、手作り酵素のオリジナルを忠実に再現できるメソッドを提供する立ち位置を大切にしていきます。
そしてその志を高純度で引き継ぐ人やコミュニティを開拓し、継承していきたいと思っています。
そのためには、昭和から平成をへて、令和の時代に適合した会の運営に乗り出していく必要があります。
活動を持続可能なものにしていくための「事業性」を時代に即したものにしていきたいわけです。
令和のリバランス
持続可能で健全な活動、それは、人、もの、カネ、知恵、人脈などで構成されます。
それらの要素が「過不足なく」バランスするとき、その活動は維持、発展していきます。
言うは易く、行うは難しですが(^_^;)
手作り酵素の活動でリバランスが大切だと感じるのは、お金の面、つまり事業性です。
現代社会において、お金はすべての活動の血液です。
血液が絶えると活動は維持できません。
後継者が現れたり、次世代の担い手が育つ道理もありません。
活動が疲弊して一世代で終わる。
これは、さまざまなNPO活動に従事してきて、「想い」を中心とした草の根活動の宿命なのか?と感じることもたびたびでした。
私は、想いのある個人が事業性を身につけることで社会が良くなるという立ち位置でのサポートをライフワークとしてきました。
20代のころ、自分のライフテーマを探していたときに出会えた、小規模経済(スモール・イズ・ビューティフル)を説くイギリスの思想家サティシュ・クマールなどによる覚醒です。

想いと恩送りで始まった手作り酵素の活動も、その持続可能性を求めるとき、小規模ながら事業性が大切だと感じています。
そこで今回の価格改定となりました。
長くなり恐縮ですが、もう少しお金を取り巻く社会についてお付き合いください。
昭和時代の制度劣化
昭和に作られた制度の劣化が目立つ時代となりました。
1. 公的年金制度(賦課方式)
2. 健康保険・医療保険制度
3. 正社員中心の雇用制度
4. 税制(配偶者控除・扶養控除)
5. 教育制度(一斉教育)
6. 行政手続き・戸籍・印鑑文化
7. 企業依存モデルの社会保障
など。
とくに、社会保障費の若者への負担増が気になります。
時代や世代で異なる「善」
手作り酵素の仕込み会の参加費を上げなければと考えるにいたった理由はさまざまあります。
でもこれまでは先達の指導者の方針との摩擦を避け、先延ばししてきました。
変えなければならないと思い至った決定打は、ある地方創生コンサルタントの指摘でした。
それは、
おばあちゃんの愛情が
若手就農者の未来を壊している
という衝撃的な事実でした。
かいつまんで説明すると、
野菜の直売所では、地域の高齢者が卸す作物が100円前後で売られている。




消費者は安い方がありがたいので、それを買う。
おばあちゃんがその価格で卸せるのは、苗や肥料などの生産コストを年金やお小遣いなどの自腹でまかなっているから。
時間があるので、手間ひまもかけられる。
自分や家族の生活費を稼ぐ立場にもない。
地域に恩返ししたい(余剰を還元したい)。
といったいわゆる「善の気持ち」からそうされているわけです。
手作り酵素によって命を救われた先輩の指導者たちも、このおばあちゃんたちに近いスタンスかと思います。
酵素によって死を遠ざけ、生を高めていただけた──その恩返しがしたいという還元の気持ちから、手弁当でのスタンスをベースにしてこられたのだと思います。
時給300円に未来はない
就農者の話に戻します。
しかしこれから生活費、養育費、教育費などを稼ぐ必要のある若い世代の就農者がその価格で勝負することは困難です。
30年つづいた平成のデフレ社会はコストカットの時代でした。
グローバル化した世界におけるモノの値段は上がってきているのに、国内では人件費を削ることで対応してきました。
かくして、扱う品目や地域によって個人事業主の農家さんの時給は、300円などとも試算されています。
就農者に限らず、若い世代が疲弊せずしっかり稼いでいくには、事業性のある価格の最適化が必要です。
時給300円では誰も継がないです。
ちなみに日本の平均年収(正社員)を労働時間で割ると、2,620円になります。
でも、おばあちゃんが作物を安く卸すことが、賃金を上げたい若い就農者を圧迫しているという話です。
令和の時代は、コスパ(コストパフォーマンス)、タイパ(タイムパフォーマンス)がとにかくシビアです。
いき過ぎた資本主義がリバランスするのを待っているわけにもいきません。
とすると、お金の問題を直視していく必要が出てきます。
霞を食べて生きていくことはできないからです。
個人が複数のスモールビジネスを回す時代に
景気や働く人の活力を取り戻していくには、賃金を上げていくことが大切です。
「賃金を上げる」などというと、それは資本家や経営者がすることと思われるかもしれません。
私はその認識の領域をもう少し広げたいと感じています。
これからの時代は、ひとつの会社に依存するのではなく、個人が複数の事業をベストな組み合わせで構築していく人が増えると思います。
そのときに、価値を創造し提供していく一人ひとり(個人事業主や小規模事業者)の努力が、
価格を抑えるほう
ではなく、
価格を上げ、それに見合う付加価値を創出していく
ことに向けられることが大切になると考えます。
自身の経済的基盤を自ら固めていくために「自分自身に支払うべき賃金を上げる」のです。
自己の賃金アップに責任を持つ
手作り酵素を伝える担い手を取り巻く環境も同じです。
昭和の時代、その伝え手は、おもに主婦でした。
主婦は今と比べて時間的、経済的、空間的ゆとりがありました。
その夫も終身雇用で経済的に安定していました。
令和の時代はどうでしょうか。
資本主義や能力主義における経済活動への巻き込み力が強すぎて、ゆとりは消え去りました。
個は分断され、何をするにもお金がいるようになりました。
こうした社会環境の変化によって「善」の基準も移行してきています。
伝えることも心苦しいですが、冒頭で昭和世代のおばあちゃんにとっての「善」が、若い世代の就農者にとって「アダ」になるという話をしました。
手作り酵素を伝承する担い手も、次の世代の人たちが「参入したい」と感じてもらえるような基盤を作っていきたいと思います。
自身の気持ち的にも、社会的にも、そして今回の重点ポイントとして経済的にも「やり甲斐」を感じるものにしていきたいのです。
そのためには、自己の賃金アップに自ら責任を持つことが大切になります。
では次に、具体的な価格設定に関する「過不足のないバランス」について考えてみたいと思います。
「じゃあ、いくらが妥当なのか?」という話です。
買い手にも売り手にも妥当な最適値
いまや腸活ブームといえるほど、腸内細菌の再整備を謳う商品やプログラムは星の数ほど出ています。
日本だけでも500億円規模になります。
手作り酵素も腸活の1つとして、自宅サロンから有名なリトリート施設まで、すでにさまざまな事業者が、独自のアプローチで仕込み会を開いています。
使う材料、仕込む環境、付随する講義などによって参加費は異なります。
私も長年、その「一般社会での相場」を定点観測してきました。
想いや恩返しといった要素を省き、フラットに考えて、手作り酵素の仕込み会が提供している価値を考えてみました。
行政や企業の補助金などに頼らない、独立した事業として考えたとき、その相場として私は「3万円」を基準にするのが適正値だと感じています(2026年現在)。
その根拠をお伝えします。
教育事業の価格基準
知識や経験で得た「形のないものの価値」を人に提供するとき、どのように見積もれば良いでしょうか?
事業として講座やワークショップを設計するときには、算出基準があります。
またそれは、学び手が得られる内容によって二段階に分かれます。
- 知るため、学ぶための講座:5千円/時間
- 養成講座、認定講座、実践会など、価値が生み出せるようになる講座:1万円/時間
[公益財団法人 日本生涯学習協議会(現在は一般社団法人)による提唱]
これが1つの目安になります。
実際、一般に開いておられる手作り酵素の仕込み会をチェックしていると、3万から5万が相場です。
また私が尊敬する日本の発明家が開かれているDIY系の講座も、価格設定が明確です。
いかなるテーマであろうと一貫して、
- 自力で作れるようになるデモを含めたDIY講座(具体的に知るまで):2万円
- 自力で作る/使うために必要なものを持ち帰れるDIY講座(自分で作れるまで):3万円
です。
知る、見る、作る、まかなえるまで網羅したDIY講座
これらを参考に価格の最適化を求めてみます。
手作り酵素の仕込み会の場合、自分で作るために必要な学科と実技がセットになっています。
加えて、約半年間まかなえる摂取分をお持ち帰りいただける構成になっています(10キロの仕込みの場合)。
上記の流れで説明した人に「いくらが妥当だと思われますか?」と尋ねると「数十万ぐらいですか?」と言われることもあります。
ただ、その金額だと市販の酵素ドリンクや酵素サプリと変わらなくなります。
そこはDIYです。
安く上げられるというスタンスは大切にしたいのです。
DIYと既製品の価格差
DIYと既製品を買う場合の価格差は、まちまちです。
ほぼコストゼロでDIYするツワモノもいれば、既製品より高くつくケースもしばしばです(^_^;)
私の肌感覚としては、手に入れる側として「既製品の3分の1」が嬉しいバランスです。
例えば、市販の酵素ドリンクを購入(日常使い)されている人は、月額3万が相場です。
そうすると半年で、18万円になります。
その3分の1だと6万円になります。
実際、加熱殺菌された市販の(菌なし)酵素ドリンクを購入してこられた方が、非加熱の手作り酵素に出会われると大変、喜ばれます。
では、仕込み会の参加費3万円を前提に「トータルいくらかかるか?」を試算してみます。
その他、仕込み材料が必要です。
砂糖は、キロ300円とします。
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仕込み会(10キロ希望者)
仕込みサポート料:30,000円
響魂(10キロ用):3,750円
海の精(10キロ用):9,850円
砂糖(11キロ):3,300円
合計:46,900円
───────────────
これに、初めての人だとタルなどの道具代(弊会の試算:8,350円)を加えても、半年分で55,250円になります。
秋酵素は作物の購入費が加わります。
いかがでしょうか。
この価格(参加費3万円)だと、非加熱の酵素ドリンク半年分を「手に入れる側」だけでなく「仕込みを提供する側」にとっても、やり甲斐が出てきます。
仕込み会の運営コスト
仕込み会を提供する側には、表からは見えにくいコストがたくさん乗っています。
- 仕込み会会場の会場費
- 運営上の会議費や交際費
- 車両の使用やガソリン代
- 貸し出し用備品の購入
- 各種メンテナンス
- 指導者の研修費やその旅費
今の時代は、これに営業コストもかかっています。
SNSやその他、手作り酵素の存在を伝えていくためのコンテンツ制作、人脈づくりのコストです。
加えて春酵素の場合、野草が採取できる場所や種類、発育状態が毎年ことなるので都度のロケハンが必須です。
秋酵素も直売所のロケハンなど、喜びではありますが、常日頃チェックする必要があります。
私の場合、居住地以外にもお声がかかると仕込み会の出張をするので、1回につき約6万円ほど旅費がかかります。
そして仕込み会当日は、未明から山野に野草を摘みに行きます。
これらのコストを差し引いた上での「労働賃金」を考える必要があります。
これまでの仕込み会の価格では、明らかに「時給300円を下回る」ことが、ご理解いただけると思います。
昔は、口コミだけで数十人が参加する時代もありました。
これなら薄利多売もいけるかもしれません。
でもいまは、星の数ほど健康のメソッドやアイテムがある中、選ばれるまでが大変です。
容易には、人は集まりません。
以上、現実的に必要となるコストを総合的に捉えると、
買い手にとって既製品の3分の1
であり、
売り手にとって、やり甲斐ある賃金が得られる
最適値が3万円(+仕込みアイテム購入費)になると考えるのですが、いかがでしょうか。
想いある人こそ、お金を直視する
日本の平均年収は(正規・非正規混合で)、
30代:454万円
40代:517万円
50代:601万円
と言われます。
ひと月あたりの賃金は、
30代:38万円
40代:43万円
50代:50万円
になります。
手作り酵素の発酵文化を次世代に継承していくには、コストを外部化しない料金設定が大切になると感じています。
コストの外部化とは、生じるコストをその活動自身で負担せず、当人や家族、そして地域社会や次世代に転嫁することを指します。
手作り酵素を次世代につないでいく担い手も、その活動で生じるコスト(必要経費+提供者の賃金)をその活動そのものでまかなえるようにしていくことが大切に感じています。
想いや恩返し(恩送り)として始まった手作り酵素。
その仕込み会の価格設定においても、令和の時代には無視できない、さまざまなコストを考慮したアップデートが必要になると考えます。
お金の話はタブー視されることが多いです。
「お金じゃないんです」といった、想いと生活を分離した議論も起こります。
でも、生活を無視した文化は、やがて淘汰されるのが世の常です。
河村先生が考案した手作り酵素も、このままだと、その本質を網羅しない「なんちゃって酵素」ばかりが残るかもと危惧します。
だから私は、「想い」を中心とした草の根活動こそ、このコスト管理と独立性を重視するスタンスを推していきたいのです。
これは、あくまでも1つの基準であり参考値です。
あとは、それぞれ異なる立場の方々が、最適だと思われる落とし所を表現されていくのがいいと思います。
では、最後に今年の参加費についてお伝えします。
2026年の仕込み会参加費
冒頭で「価格の改定は数年かけて移行する」と書きました。
これまで3千円で開いてきた仕込み会をいきなり3万にするのは、やはりギャップが大きいです。
とはいえ、毎回、特に春の野草酵素では不確定要素ばかりの仕込み会で生じるコストについては、ご理解いただけたかと思います。
ですので今年は、6割引(60%オフ)の、
10キロの仕込み:12,000円
5キロの仕込み:9,000円
の参加費で提供していきたいと思います。
この参加費には、
- 会場使用料
- 指導料
- 希望する量の野草の確保
- 希望量を仕込み終えるまでのサポート
が含まれます。
発酵促進剤の「響魂」と、陸の産物には存在しない必須アミノ酸を含む手作り酵素の元「海の精」を加えた金額は以下の通りです。
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仕込み会(10キロ希望者)
仕込みサポート料:12,000円
響魂(10キロ用):3,750円
海の精(10キロ用):9,850円
合計:25,600円
───────────────
仕込み会(5キロ希望者)
仕込みサポート料:9,000円
響魂(5キロ用):1,950円
海の精(5キロ用):5,750円
合計:16,700円
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+各自でご用意いただく砂糖代(11キロ/5.5キロ)がいります。
これで、
- 春酵素は春から夏まで
- 秋酵素は秋から冬まで
半年分の手作り酵素を「ふだん使い」で摂取していただけます。
余った分は備蓄にも回していただけます。
賞味期限はヴィンテージワインに引けを取りません。
例え有事において食料が途絶えても、水と酵素があれば数ヶ月は通常より健康に過ごせます。



もちろんこれまで通り、ご自身で仕込まれる方は、原材料である響魂と海の精のみの提供も行っていきます。
また今後は、
- ツーリズム
- 酵素デトックス
- リトリート
など、さまざまなニーズに応える付加価値が豊かなプログラムも企画していきます。
どうぞご期待ください。
まもなく仕込み会の募集を開始します。
日程と場所だけ先にお伝えしておきます。
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[2026年]春酵素・仕込み会日程
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・4月12日(日)静岡県函南町
・4月13日(月)神奈川県真鶴町
・4月15日(水)愛知県新城市
・4月19日(日)福岡県糸島市
・4月25日(土)滋賀県大津市(or蒲生郡日野町)
・5月下旬(調整中)大阪府河内長野市
・5月下旬(調整中)長野県白馬村
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以上、よろしくお願いします。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
京・手作り酵素の会
小松裕次郎

